国語の真似び(まねび) 受験と授業の国語の学習方法 

中学受験から大学受験までを対象として国語の学習方法を説明します。現代文、古文、漢文、そして小論文や作文、漢字まで楽しく学習しましょう!

疑問文の作り方って知ってます?係り結びのとっても大事なこと 動詞の活用 古文文法

今日の古典文法は、「疑問文」という切り口です。言われてみると、この見出しで説明受けたことがないですよね?見出しはたいてい「係り結び」になっていたはずです。

でも、私は疑問文として理解してほしいと思います。

古典文法シリーズは、

  1. 文法と読解の話
  2. 品詞分解の話
  3. 動詞1 古語と現代語の違い
  4. 動詞2 動詞の活用
  5. (文章読解の方法1)
  6. 形容詞の活用
  7. 助動詞の概説
  8. 助動詞の接続
  9. 助動詞の意味1
  10. 助動詞の意味2 未来形
  11. 品詞分解の実践

と続いております。きちんと読んでくださった方はわかると思いますが、まだ助動詞の活用について、説明しておりません。

でもその前に、説明したいのが、今日の話です。

ポイントは疑問文の作り方、です。

前回の話だけでも読んでもらえると、話がわかりやすいかも。
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では今日の話に行きましょう。

古文を本当に「英語のように学習している」のか?

 古文を、「英語のように学習する」という説明はよく聞きます。だから、文法や単語が必要だ、というような感じでしょうか。

否定するつもりはないのですが、そう言っている割には、非常に日本語的な文法の教科書を作っている気がします。

そもそも…というかなり文句になってしまいますが、今、みなさんが使っている文法の参考書は、昔「なんとなく文語文(古文)がわかるけれど、正確な説明を必要とする人」向けの参考書だと思います。決して、一から古文を学習するための参考書になっていません。

第一に「古語動詞と現代語動詞の違い」についての言及がない。

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 第二に、なぜ「動詞の活用」を覚える必要があるかの説明がない。

 

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などなど。

言いたいことは、ある程度文語がわかる人、たとえば、「夏は来ぬ」「うさぎ追ひしかの山」「あした浜辺をさまよへば」「今こそ別れめ」などが、意味が分かっているけど、説明できない人のための教科書であるということです。

昭和の時代であればおおよそこのあたりはわかっていたことでしょう。私たちでさえ、「夏が来ない」とか「うさぎがおいしいあの山」とかは思いませんでした。でも、「明日浜辺をさまよったら」とか「今こそが別れ目」ぐらいに思ってた人はいるような気がします。

(正解は「朝はまべを散歩すると」「さあ今別れよう」ですね。)

ともかく学ぶ生徒の質が変わっているのに、文法の教科書の構成や説明はほとんど変わっていないのは大問題です。

参考書を作っている会社にも主張はしているのですが、「そういう教科書でないと国語の先生は採用してくれない」と言われてしまいます。

国語の先生は、自分が教わった教科書を使って、自分が教わった説明で教えていきたいのかもしれません。だから、「か・き・く・く・け・け」みたいなことが起こるわけです。いまだに。

なんていうことばかり書いているといろいろな人を敵にまわしてしまうことになりますので、ほどほどにしましょう。誰が正しいか、どの方法が正しいか、なんていうことはあまり関係のないことです。

わかりやすい説明をして、それで古文がわかってもらえればいいのですから。 

疑問文と否定文は必ず必要!

 話を戻します。

古文を英語のように学習するとするなら、真っ先にうかぶのは、疑問文と否定文です。今の英語の教え方はよくわかりませんが、当時は、

I am a boy.

とくれば、

Are you a girl?

ときて、

You are not a girl.

なんてくるわけです。すごい例文です。昔はこういう例文で勉強したんですよ。本当に。

で、それが一般動詞になれば、

I study English.

Do you study English?

I don’t study English.

となるわけで、三人称になれば、また疑問文、否定文。現在進行形をやれば、また疑問文、否定文。過去形をやれば、また疑問文、否定文…。

でしたよね?

そう考えてみると、古文の疑問文の作り方って知ってます?

否定文は意外と日本語の感覚がいきます。

だって、「ず」ですから。

花咲く→咲かず。

花咲きき→花咲かざりき。

花咲かむ→花咲かざらむ。

なんとなく意味がとれるし、違和感ないですよね。

でも、疑問文です。どうですか?あらためて言われると困りません?

現代語では、最後に「か」をつけるか、そのまま語尾を上げるか、ですよね。古文はどうでしょうか? 

疑問文は「や」「か」で作る。

 古文の疑問文を作るためには係助詞の「や」「か」を使います。

見たことはあるし、言われてみれば、「ああ」という感じです。こいつは「係り結び」で習ったやつです。

「係り結び」で、結びばっかり教えるからこんなことになるんです。また、文句を書いてしまいました。やめましょう。

大事なことは「や」「か」が疑問文を作るということです。「か」については後で説明しますが現代語の感覚にだいぶ近くなります。

問題は「や」です。

「や」「か」とも言えることなのですが、後々これらは文末につくようになっていきますが、初期段階は、文の途中に入ってきたんですね。

花咲く。→花や咲く。

という感じ。「咲く」は同じに見えますが、連体形ですね。係り結びですから。

水流る。→水や流るる。

二段動詞だと、形が変わってみえるわけです。終止形と連体形が違いますからね。

疑問文は原則としてこんな風に作ります。もちろん、文末につくパターンもありますよ。

「か」は「や」の代わりに使っていいかというとそうはいきません。

原則は、「や」が下の言葉がわからないとき、「か」は上の言葉がわからないとき、です。

花や咲く。

の場合、「咲く」がわからない、つまり「咲いてますか、咲いてませんか」という時に、「や」を使うわけです。

「か」を使えば、「花か花でないか」がわからない、ということになるんですが、ほとんどは5W1Hというやつに使われます。

「誰か」「何か」「などか」「いかでか」「いづくにか」「いづれの御時にか」

という感じ。

これで、疑問文はマスターできたと思います。

実はこの作業は思っている以上に大事です。

なぜかというと、疑問文は反語になるからですね。

雨や降る。

疑問文だと気づいていない場合、「雨が降る。」

疑問文だとわかっている場合、「雨が降るか?」または「雨が降るか、いや降らない。」です。

つまり、意味が反対になっているわけです。結構重要だって気づいてもらえましたか?

 助動詞を使ったら、疑問文も必ずつくる。

 さて、これをもとにして、英語の例にならいましょう。たとえば、過去形を習ったとします。

花咲く。→花咲きき。

ですね。 

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 だめな人は復習をお願いします。助動詞の活用はこれを踏まえて次回説明します。

そうすると、「花咲きき。」を疑問文にしておきたいわけです。

花咲きき。→花や咲きし。

です。

未来形です。

花咲く。→花咲かむ。花咲くべし。

花咲かむ。→花や咲かむ。

花咲くべし。→花や咲くべき。

という感じ。

過去形、未来形、進行形、完了形と私は整理しました。そうすると、英語だったら、それぞれを疑問文にします。だから、そういう作業をしたいんです。そうすると、終止形と連体形を使う形で頭に入れることになります。

過去完了形、未来完了形、過去進行形、未来進行形も同じですね。一度やりきるだけでもだいぶ古文に慣れるはずです。

 強調文の訳は「そのまま」。平叙文に戻す。

 さて、そうなってくると、「係り結びの残りの意味も知りたい!」っていう感じになりませんか?

「ぞ・なむ・こそ」ですね。

これらは「強調」です。じゃあ、強調の訳は?

ちゃんとここまでやらないと困ります。

強調の訳は「そのまま」。

「花が咲く」を強めても、やっぱり「花が、咲く。」ぐらいのことです。もちろん「こそ」をつけて「花こそが咲く」とか「まさに花が咲く」とかそういうことですが、要は「そのまま」です。

なぜ、これをこだわっているかというと、「こそ」は已然形で結ぶからです。

花咲く。→花こそ咲け。

きちんと訳せますか?

正解は「花が咲く。」つまり、そのままです。むしろ戻すということです。

センターや私立大で死ぬほどでてますよ。

不正解例1 花よ、咲いておくれ。

不正解例2 花に咲いてほしい。=花が咲くとよい。

不正解例3 花よ、咲いてください(花だとわかりにくいですが、人の行動だとこの文末はよく使われています)

全部、已然形を命令形のようにとっていることが特徴です。基本は助動詞がないわけですから、訳のわからない文末表現はあっちゃだめなわけです。

「こそ」は文末を戻して、平叙文にする。

覚えておいてください。

 係り結びがあるから、連体形と已然形は必ず必要。

 というわけで、

「や」「か」を使って疑問文→連体形

「こそ」を使って強調文→已然形

という練習によって、終止形、連体形、已然形をマスターすることができます。そして、これはすべての助動詞が「終止形・連体形・已然形」の3つを持つということがわかるわけですね。

裏側からみると、「未然形・連用形・命令形」はなかったとしても問題がない助動詞がある、ということになるのです。

 

というわけで今回はここまで。

 

では。