国語の真似び(まねび) 受験と授業の国語の学習方法 

中学受験から大学受験までを対象として国語の学習方法を説明します。現代文、古文、漢文、そして小論文や作文、漢字まで楽しく学習しましょう!

2026年度共通テスト国語 分析と解説速報!ノート復活で、時間との闘いに!難化必至!

2026年度の共通テスト国語の解答解説、分析速報です。ノートなどが復活することで時間が足りない状況が生まれ、難化傾向が強まると予想します。

2026年度の共通テスト国語が終わりました。新課程入試2年目となり、巷では「新課程入試1年目は易化、翌年は元に戻ろうとして難化」と言われていました。

蓋をあけてみれば、ほぼ予想通り、全体として難化傾向というようなことが言われています。

誰が誰に情報をもらすのか、それともただ単に予想が当たるのか、それはわかりませんが、難化傾向という予想通りになり、そして、国語も難化予想になっています。

その理由をまずは考えてみましょう。

ノートや本文以外の文章が復活!とにかく時間と集中力が必要に…それは難化するよね…

まず、全体的な傾向ですが、昨年資料読み取りの第3問が追加され、配点も評論・小説・古文・漢文が45点ずつとなり、資料読み取りが20点となりました。この資料読み取りが出題される結果、特に評論あたりが通常の形となり、複数文が全分野においてなくなるという変更がありました。さらに、時間が足りなくなることを考慮してか、基本が4択となり、平均点が大きく上昇する形になりました。

今年の傾向で言うと、まず4択はそのまま。つまり、最低でも200点満点で50点は確率上、得点できる形式が維持されました。

本格的な複数文はないとはいえ、小説ではノートの形、古文では本文と異なる箇所の引用、つまり複数文に形式としては近い出題となるなど、やや面倒な形の出題となっています。漢文でも資料で別文章を持ってきています。確かに過去の複数文のように組み合わせて頭を動かすほどの問題ではなく、その別資料だけで完結できるタイプの問題であるとはいえ、やっぱり面倒。

これが平均点低下予想の大きな理由かなと。

つまり、時間がかかる。目が動いて、集中力が必要。特に大問3の資料問題ですね。

一方、問題そのもののつくりでいうと、「本文の内容をきちんと理解して、自分の頭に入れながら、問いを読んで選択肢を選ぶ」という、王道的な路線に来ていると思います。

テクニカルに「選択肢と本文に同じところがあるかないか探す」というようなやり方を排除している形です。典型的なのは古文で、答えを選ぶ根拠は、訳、つまり単語と文法であるというラインはまったく変わらないものの、段落1、段落2・3というように、段落全体と選択肢を照合するようにして、テクニカルなやり方を少しでも排除しようという意思を感じました。

したがって、ただ間違い探しをすることが国語だと思っている人は、より苦戦するような出題に変化しつつあると思います。

評論文 エッセイ的な文章で、言いたいことを抽象化する必要がある。言いたいことをわかろうとする読みをする人と、本文の間違い探しをする人との差が明確に。

では評論です。随想的、エッセイ的文章からの出題になりました。

これも、もしかしたら内容把握をしたがらない人には悪い方向に転びます。エッセイは、具体的なことが書かれますが、それを抽象化して、何を言いたいのかを考えなければいけないからです。戸惑った人も多いのではないかと思います。

問1は例年通りの漢字5問。4択になっている分、より簡単に感じるかもしれません。

問2 「どういうことか」の問題。

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いろいろと貼り付けましたが、このブログでは解き方を説明していますので、書いてあることがわからない場合、まず、解き方を読んでください。

傍線部に「不思議な心地よさ」とありますが、それはすべての選択肢で「言い知れない心地よさ」となっているので、ここは本文の対象箇所を探す必要があります。

もうひとつの「照合」は、「日々のコミュニケーションの中で感じる他者のわからなさ」にあたるもの。

1が他者の基準と異なるわたし自信の感覚、2が現実の世界が薄い膜の向こうに感じる、3が他者との見えない約束事が存在する社会にうまくなじめない、4がふつうのことの基準に幼少期から疑問を抱き続けてきたわたし、というあたり。2が×で、3が本命、1保留、4もなし、という感じ。

というわけで、「不思議な心地よさ」に戻り、本文を探すと、「言葉で把握不可能な、ただそのようなものとしてそこにある」ではないかと考えられる。となると、「意味や言葉で捉えきれない」の3で決まり。

手順をふめば簡単だけれど、書いてあるかどうかだけで探すとひっかかるかも。

問3 「どういうことか」なので、「造形行為には」「目の前で変貌していく」「素材との交流」とあるからこれに言い換えを選択肢に探していきます。

「素材との交流」が1、作品の完成の形が方向付けられていく、で×。2「素材の姿との遭遇と加工する行為とを反復し、作者のあり方も変わっていく」で○。3、素材の聖なるものをひきだすで×。4、見る主体と対象との関係が逆転する、でぎりぎりありかも…ぐらい。ただ「形の定まらない素材」が意味不明。「素材」は形はあるし、「目の前で変貌していく」が2では「素材を変質させていく」に置き換えられるけれど、4は「形が定まらない素材」になってしまうので、×。2を選ぶのは簡単。

問4 「なぜ」の問題。「どういうことか」の問題なら、傍線部と選択肢を照合するだけなら、4あたりが本命だが、問題は「なぜこのように述べるのか」。ここがポイント。傍線部をよむと「ここまで書いてきたことは個人的解釈ですよ」と。で、「なぜこんなことを書くんですか?」と聞いてくる。ふつうに、自分の頭で考えると、どんな内容であれ、「私の書いたことは個人的なことですから、みなさんとは違いますよ、読んでも意味ないですよ」だとするとそもそもこの文章を書く意味がない。つまり「もちろん、これは個人的な解釈ですから絶対的なことではありませんけど、たぶんこういう面ってありますよね?」ぐらいのことでないと意味不明。実際、傍線部の直後は「にもかかわらず、こうした感覚がけしてわたし一人だけのものでなく」と続いている。

というわけで、答えは2。選択肢の「下の方」に重きを置きながら、選択肢を文として理解しようとすれば簡単だけれど、本文にかいてあるかな…みたいな考えだとどつぼにはまる問題。簡単か難しいかは人によるけど、きっと正解率は低いとみた。内容理解して、問いを自分の頭で考える人には簡単なはず。

問5 「なぜか」の問題なので、本文の直前直後に根拠を探すのが第一歩。傍線部D「そのとき」と始まるので、直前が根拠。美しいものは交換不可能で、美しいものはわかりえないものを含んでいて、わかりえなさゆえに美しいものに転じうる、と。これを特に選択肢の最後と検証していくと3であることは楽勝。易。

問6 傍線部Eがどういうことか考える問題。まず、傍線部Eだが、「は」と書いているから、述語部分をおさえるのが第一歩。含む一文のやり方ですね。能動的にわかりえないものを生み出し、わかりえないもののの中に美しさをうけとり、作品という形で別の美しい何かへ変換し、わかりえないものを贈り出す。選択肢の内容を理解していこうとする読みができれば1を選ぶのは易。全体のように見えて、述語部分で解決できるのが、楽なところ。

小説 ノートが問6に復活!全体的なテーマを考えられるかどうかが鍵。

ネットでも話題になっていますが、そういうことができるなら、是非それを読解に生かしてほしいというのが、いつも思うところ。たとえば今回が「モラハラ夫」とか思うなら、それは逆説的に「自由に生きられない女性」というような解釈が成り立つはずで、そういうテーマだとつかめていることになります。それが小説で、高得点をとる大事な一歩。昔の「あははははおほほほほ」問題もそうですが、結構な確率で、気になったところというのはテーマに関わるところで、「そこまで読めてるなら、そこからテーマ考えてよ」というのが私のメッセージです。

要は、小説作品を作品として読みましょう、という感じです。

では解説。

問1 まず意味問題ありませんでした。この傾向で落ち着くのかな、という感じです。

傍線部A「寂しさと怒りに似た感情」とありますが、「どういうことか」ですから、この言い換えです。典型問題。だから選択肢は、「とともに」と入れて、1「うしろめたく思う」「憤り」2「切なく思う」「いらだち」3「悲しく思う」「八つ当たりしたい」4「哀れに思う」「憎しみ」と2つずつになるわけです。これだけでチェックしても答えは2。怒りの言い換えが、1か2、「寂しさ」にもっとも近いのは2。やり方知っていれば楽勝です。

問2 父の様子を聞いているが、モラハラ夫的な解釈ができているなら、問題なく選べる問題。父の価値観にあたる言葉は1「慎ましい生き方」、2「心身の健康」、3「家族を顧みない」、4「成功をのぞまない」になることがわかります。もちろん、これにつながるのは各選択肢の冒頭。という考え方をすれば、夫が奥さんの個人としての生き方を否定する…と読めるなら3になるという形。こういうのができないと困るし、テーマが読めるのにできないとすると、まさに問題を解くだけの作業をしている結果、問題が解けないというような状況が生まれてるわけです。

問3 表現の問題でひとつずつ文脈に合わせて解釈する…というのが当然基本ですが、もちろんテーマ的に見ることも可能です。もちろん「哀しい」と合わせて考えましょう。1「父の小言に対して実は不満を抱いていることをさとられないように」、作品のテーマからずれるし、それで「哀しい微笑み」はつながりません。2、「抑圧された状況のせいでこどもが腹立たしい」と哀しそうにうなずく、というのも意味不明。また子どもが腹立たしいというのは作品のテーマからずれています。3、安心させたいという思いとは裏腹にうまくふるまえず、というのは「哀しそうに微笑する」と多少リンクしてきますね。しかし、テーマとして考えたとき、子どもの憂慮、があるのか、が大事。これが正解なら、この作者は「母側」であるべきなんですが、実際はお母さんがヴァイオリンをやめて喜んでしまってます。4は、「求められる役割を果たしてきたなかで染みついた表情」で、まさにテーマです。

というわけで、テーマが大事なの、わかりましたか?このように、「モラハラ夫」「自由に生きられない妻」と思うなら、これを中心にすえるだけで、選択肢はだいぶ簡単になるわけです。

問4 テーマそのものですね。特に後半です。つまり、ヴァイオリンやりたかった、って話。1「友人への反発」、2「父をかばおう」、3「音楽を続けていくことの難しさ」、4「こどもや父へのあてつけ」ですから、ヴァイオリンに絡むのは1か3。3だと家族を大切にしてしまってますから×。

問5 表現に関する問題は、1表現そのもの、2テーマ、3関係、です。

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というわけで、表現だと思うから苦手意識が出るので、テーマだと思うと結構いけます。テーマ的キーワードを抜き出します。

1 なし

2 西洋文化の伝播

3 なし

4 母がヴァイオリンをやめたことを時間と共に当然と受容

という形。2が×で、4が〇。もちろん、ない1と3は表現を本文からチェックしますが、この段階で2が相当怪しいですね。3は満州にいるので〇、1は「関係」のパターンですが、「  」の表現と留保はOKで、本文で明確な事実もあるので〇です。

問6 ノートの問題です。過去の記事で、「共通テスト」の説明で、強調しているのは「ノートや教室討論があるならまずそこを読む」ということ。そうするとテーマが見えてきます。そのテーマに沿って小説を読んだ方が得をします。

空所補充はノートや教室討論からしか出ませんが、これらは本文よりはノートや討論そのものの流れが重要になる傾向があります。

ⅰ テーマが個人としての生き方、というあたりだとわかれば簡単。1が正解。「周囲の理解を得られず」「自分にしか歩めない道」で個人としての生き方。2は「厳しさ」「安楽」など、困難が強調されすぎ。3、ラストが「偉業を成し遂げること」と、成功系に変えられてしまっている。4、父の言葉が的中、とこれを選ぶと、モラハラ夫賛美ですね。

ⅱ 母の生き方と勝呂の生き方を重ねる以上、勝呂も個人より家庭を優先していると読め、ということでしょう。ノートの母の手紙の最後「つまらぬ人生を送らないでください」あたりが意味を持ちそうです。1母を死なせてしまった後悔、では無関係。2、行き過ぎた愛情、もテーマから大きくずれます。3、母が責める、恥をつきつけてくる、と母が敵のような選択肢でやはりテーマからずれます。4、人生に妥協、母が示した道とは未練が残る、などこれがテーマで〇です。

資料読み取り 文章を中心とした出題。読み取りに時間がかかりテクニックが必要

資料読み取り問題も二年目になりました。

解き方のコツとしては、「資料を先に読まないこと」です。とにかく時間との戦いですから、まず問題を見てしまい、問題の指示にしたがって、資料を読んでいく、というのが、一番のコツ。とにかく問題でチェックすべきことをチェックしていきましょう。

というわけでまず、問1をみましょう。

問1 文章2段落目を、資料Ⅰ、資料Ⅱを読むわけです。つまり「文章の2段落目は資料ⅠⅡの要約だけど、欠けているのは?」という問題。先に資料ⅠⅡをまとめましょう。資料Ⅰ「イワシは群れで生きている」だけでいいと。資料Ⅱ 第2段落でそのとおり「むれ」がでてきます。第3段落は「プランクトン」、第4段落は「食べられる」で、最後が「たべられるけど、たまごをうんでいきつづける」ですね。

これが全部入るのは3です。

問2 問1のチェックができればそのまま。1は群れでカットできません。2はプランクトンでありますね。3の音はどうでもいい。4は食べられるでカット不要。というわけで、3です。

問3 ⅰ これに加えて資料Ⅲを見ます。とはいえ、資料を見ていくよりは選択肢に沿って、チェックするといいでしょう。1、資料Ⅲで、餌の捕食方法とありますが、文章にもありませんし、「視覚的に」という以上、図から見えそうですがないので×。2、図1がイワシのストーリーで、まあそうですね、って感じ。図2が動きでもちろん〇。3、aはよくわからないので保留。b、具体的な時期ではあるし、時系列ではあるから、これもとりあえず保留。4、バシャーンとかあるのでまあよい。具体的な数値が文章の中心なのでこれは〇方向。5、ある群れに限定しているのとしていないの。まあ、そうですかね…という感じで保留。6、物語風にしているし、擬音や擬態があるんだから、あきらかに強調。生存戦略が何かとても文章から書けそうもないので×。というわけで、保留をチェックしかえすまでもなく、×である1と6です。

ⅱ まず問題が「資料Ⅱに見られる工夫」を考察しようとしていることを聞いています。ここを頭にしっかり置く。つまり「絵本の工夫」について考えていくわけで、もっというと「この絵本にどんな工夫があるかな、もっと考えよう」って感じにします。そうすると、2の「他の科学的絵本を探して資料Ⅲと比較する」とか何してんの?って感じですし、4の「他の絵本にどんな工夫があるか」とか、「えっ、正気?」と思いますし、さらにそれを資料Ⅲと比較するとか、何したい?って思います。答えは1か3でしょう。1は最初が「独創的なストーリー展開」となっていますが、科学絵本が独創的ってびっくりしますね。というわけで3しかありません。

古文 うつほ物語~中古からの出題で難度は高いが、設問自体は基本的な文法や単語の知識でそのまま解ける問題

結局、中古からの出題となりました。共通テストになった時、複数文が出ていましたので、こうなると基本、中古が中心となります。有名作品でないと、同内容の別の話とか、その話の評価とか、似た話とか、歌の引用とかないからです。

今回の「うつほ物語」の場合、最後に続きの場面を入れているだけですので、別に有名作品でなくても使える手法ですが、結果として有名作品ということで、もしかしたらこのまま、中古から中世ぐらいの作品とか、近世でも本居宣長とか、そういうラインでいくのかもしれませんね。

さて、今回見て、気がつくのは傍線部をひかないこと。問3、問4と段落全体の内容について聞いています。おそらく、テクニカルな、要は私の言う「照合」を極力させないようにしている工夫とは言えます。全体っぽくして、とにかく文章を読んで自分の頭に入ったことと選択肢を照合させようということですね。

とはいえ、結局は書いてあるかどうである以上、「どこと照合するか」を探しに行くだけですので、その作業をすれば、結局、後は単語と文法です。

で、そのレベルは共通テストになってむしろ基本的になってますので、要はひっかからないでやるべきことをやれば楽勝になってます。

で、もし、この傾向が続くとするなら…という話なのですが、基本的に共通テストは親切で、小さい番号から順番に並べてくれるので、×が3つとはいえ、これを順番に読むとざっくりとした話の流れがわかってしまう…という裏技につながります。

こういうことを書くとやめちゃうかもしれないけど、逆に内容把握は楽になりますね。

では解説に行きましょう。

問1 例年通りの単語文法問題です。

ア 「騒がしければ」が「已然+ば」ですから、1か2。「えなむ」の訳は難しく感じます。「できません」と「やめてください」だと、おそらく「え~ず」のパターンで、「なむ」が係助詞で、「ず」が省略されてるのかな…と推測できますが、確信が持てない。でも、文章でみると、誰が弾いているかで、中納言が弾いてることがわかれば、さっきの説明とともに1です。

イ 「はしたなげに」「あめる」の二つで攻めます。「はしたなし」は中途半端できまりがわるい感じ。3ですね。「めり」ですから「ようだ」がほしい。これだけでも3です。易。

ウ 「たまふ」と尊敬語なので、1、4。「たまひ」が連用形で、だとすると、連用形接続の助動詞「き・つ・ぬ・けむ・たし・けり・たり」のどれかとすると「てむ」ですから「つ」の完了。訳は「てしまう」で、残りは「む」というわけで、4。

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両方とも基本です。落とさないでね。

問2 文法問題です。まず基本的な文法チェックしましょう。

1 「なり」の識別。伝聞は終止形接続、断定は連体形接続。四段活用とかラ変とかならともかく、形で見分けられます。「聞こゆる」は連体形ですから×。

2 「む」が意志ですから保留。

3 「はべり」は丁寧語がセオリーですから×。

4 尊敬語はいいですが、会話文中の尊敬語ですので、話者から主体への敬意。主体は「お聞きになる」人で、それを「見事に弾く尚侍のおとど」というのは明らかに×。

というわけでちゃんとチェックしなくても2ですね。

問3 要は1段落と照合していけばいいので、選択肢を順番に本文のどこか探します。

1 1行目の最初。どう読んでも「自分と犬が守りつづけていく」と読めないので×。

2 「いつしかとも、はた。かやうの折りには言ふやうかある」で、反語で、今言うようなことでない、で〇方向。「いつしか」は「早い」。

3 次の台詞の訳。どう読んでもこの訳を当てられないので×。

4 二人が相談した、が「尚侍のおとど、典侍して」に当たるので×。

問4 やることは一緒。順番に並べてくれていると信じて取り組む。

1 2段落3行目の「はなやかに弾く」が、選択肢の最後だと決めて、この3行の訳にあたるか考える。得意になるあまり、とか、誇らしげな歌声とかが、その後だろうけど、歌声ではないだろうし、順番も逆だし、×。

2 その続きと見る。「鬼」が気になるから探すと、3段落3行目の「鬼逃がさせたまへ」が見つかる。鬼を逃がしなさってください、ということで、鬼の仕業で空の様子が変わっただろうし、それで演奏を止めてるのが選択肢にないので×。

3 そのあとの「はしたなげにぞあめる」の訳だろうから、問1もからむが訳せないから×。自分が弾きたくないということ。後の45の選択肢が尚侍のおとどが弾いているのを示しているから、そこはつかめてほしい。

4 君、の台詞。「仲忠がためには、これにまさる折なむはべるまじき」の訳にあたる。さらに「その音さらに言ふ限りなし」でOK。

5 病ある者…あたりの訳だろうと推測できるし、ここはOK。ただ、その後、体調が治ったまではいいが、演奏に参加したにあたる場所が探せない。

問5 一見複数文のようだが、文法で解決してしまえば、本文に戻らないので、さほど頭は使わない。文法的なことを中心にチェックするとよい。

1 詠嘆の「や」はいいが、それで希なこと、というのは無理がある。単純に「ありがたし」の訳。本文で琴の一族以外の人の前で…とあるが、そんなところはない。おそらく1段落のあたりの訳でひっかけようとしているが気付けば選ぶはずがない。

2 その琴はいづれぞ、は、その琴はどれ?ということで、伝授ではない。

3 本文で仲忠にせよ、尚侍のおとどにせよ、演奏で幼少を思い出す記述がないので×。

4 係助詞「なむ」を強意とみるのは〇。本文では第2段落冒頭。懐に入れながら…でこれが抱いているに当たるだろう。

5 「いみじきもの」は琴。なので×。

2026共通テスト古文本文訳 うつほ物語

中納言「かの龍角という琴はいただいて、犬の守りといたしましょう」

尚侍のおとどは笑って「はやくといっても、また。そうはいってもこのような時に言うようなことでしょうか。(いや、そんなことではありません。)」と仰るので、(言われた人=中納言は)「世間一般ではどうでしょうか。この琴の一族では、特別な琴の音色が聞こえる所には天上の人が駈け降りてその音を聞きなさると聞いておりますので、琴を犬のそばに添えていましょうとして申し上げるのです。」(と答える。)

尚侍のおとどは典侍に言って、父大将のおとどに「あの、あなたの琴がここで必要とされています。取らせましょう。」と申し上げなさるので、(言われた人=大将のおとどは)急いで、三条殿にお渡りになって、(琴を)取らせていらっしゃる。

三宮、(琴を)お取りになって、中納言にさしあげなさったので、(もらった人=中納言は)それ(=琴)を中国の縫い物の袋に入れている。生まれた犬をお抱きになりながら、琴を袋から取り出しなさって、「長年、この琴の奏法をどのようにしましょうと思い申し上げ嘆いてきたのに。後のことは知らないけれど。(※特殊な奏法で何が起こるかわからなく、いつ使ってよいかわからないけれど、こういう特別の時のためだ…というようなことと理解しました…)」などといって、「はうしやう」という曲をはなやかに弾く。その音色は誇りに満ち、賑やかではあるものの、一方で感傷的で、寒々としている。(※矛盾するふたつの感情が入り交じる特殊な曲、奏法と理解しました…)さまざまたくさんの自然の音色が琴の音の調べと合わさった音色、差し向かって聞くよりも遠くから響いているように感じる。(※琴から音が出ているのではなく、世界全体から音が出ているようだ…というような解釈をしました)

中納言は子供の誕生にふさわしい曲を、音高く弾くと、風がごうごうと音高く吹く。空の様子が騒がしくなってきたので、「いつもの、物の怪が演奏をしづらくさせることよ。わずらわしい。」と思って、弾くのをやめて、尚侍のおとどに次のように申し上げなさる。「今曲を一曲演奏して子供に差し上げようとするけれど、騒がしくなるのでできません。これに(あなたが)演奏を一曲なさっていただいて、鬼をこの場からお逃がしになってください」と申し上げなさるので、尚侍のおとどは「体裁が悪いように思います。」(とお断りになるけれど)中納言は「私のために(演奏するのに)これに勝る機会はないでしょう」と申し上げなさるので、尚侍のおとどは台座から下りなさって、琴をお取りになって、曲を一曲弾きなさる。その音色、まったく言葉にすることができないほど素晴らしい。中納言の演奏は趣がありながら険しいほどで、雲や風の様子が荒れ狂い特殊になるようだけれど(※さっきのにぎやかだけど寒寒しい、のような感じ)この(尚侍のおとどの)演奏は病気の人や心が縮こまってさすらっているような(=貧乏で家をなくしている)人がこの演奏を聞くと皆いやなことを忘れて、趣を感じて頼もしく思って、長生きできるような気がする。なので、仲忠の妻は、この琴の音色をお聞きになると、ただそのままいらっしゃるより若返るような感じで、出産をしたともお忘れになって、身体が苦しいこともなく起き上がってお座りになる。中納言は「よくないようです。横におなりになってお聞きになってください。」と申しなさるので、妻は「今は苦しくもありません。この琴の音を聞きますと、身体の苦しさも皆なくなりました」と横にならずにお座りなさる。女御の君、尚侍のおとど「風邪をお引きなってしまいましょう」といって、騒ぎ横にならせ申し上げなさった。琴は弾き終わりなさったので、袋に入れて妻の枕の上に守り刀を添えて置いた。

漢文 センター・共通テストからの日本漢文。漢詩はなく、問題は句法、漢字の知識で解ける出題

漢文が日本漢文であるとか、日本で漢文がどういう役割を果たしたか、などは繰り返し問われてきたことで驚きはない。漢詩そのものの出題ではなく、漢詩の評価みたいなところではあるが、漢詩自体に重きをおく傾向も従来通り。基本的に句法と漢字がポイントですね。

問1 漢字の出題だった。漢字の意味は熟語などを連想して考える。

ア 「宗旨」宗がメインみたいなイメージで、旨が内容、という感じで4。

イ 「知言」。言葉が統一されているので「知」だけを聞いている。知識ぐらいしか浮かばないし、そうすると1しか考えられそうにない。

問2 この問題は、1「訳」2「書き下し→訳」3「構造=SVO」の順番で見るとよいです。昔は、3の構造、つまり「こんな順番では読めないよね」という選択肢がまじっていたので、3からやるとよかったが、2000年ぐらいからは「たしかにこうは読めるよね、でも意味が不明だよね」という間違い選択肢になっているのでとにかく訳を中心に考えるのがコツ。

1 これ、狭く、そうさせられるといっても

2 これ、狭い見方がそうさせるといっても

3 これ、せまいといっても、見て、そうさせるのは

4 これ、せまいといっても、そうさせられるのは、

5 これ、狭い見方といっても、そうさせるのは

というのが書き下し文から作れる日本語訳。これが意味が通じる、あるいは本文に入れてつながるものを考える。どちらの観点からも2。

「見」は「受身」になるけれども、それを受身と判断するかどうかは、文しだいだから、訳して見るしかない。

問4 詠嘆句法。3で決まり。そのまま。覚えているかどうか。

問5 可能性からすれば1か4。本文でその後悪口が始まるので1。

問6 照合する場所が示されているも同然で最後の3行の台詞。特に最後の部分に言いたいことがあると見抜けば楽勝。瓦としては本物だけど、所詮瓦だよねと。だから偽物の宝石の下だよね、と。というわけで2。

問7 ここを訳せば済む話。しかも最後がポイント。名人の作であっても、韻致の無い詩は…ということでここを訳すのだが、結局注があって、気品や風情と書いてあります。1、親しみやすさ、2、風趣、3、独自性、4、奇をてらった、でもちろん2。これもやる手順さえ間違えなければ簡単です。

 

以上で解説終了。まだ入試が続く人は、是非、このブログでつめきってくださいね。