国語の真似び(まねび) 受験と授業の国語の学習方法 

中学受験から大学受験までを対象として国語の学習方法を説明します。現代文、古文、漢文、そして小論文や作文、漢字まで楽しく学習しましょう!

2022年度共通テスト国語分析「共通テストらしい共通テスト」に。でも、戸惑うよね…。

2022年度の共通テスト国語が終わりました。今日はその分析をしていきます。

二年目の共通テストが終わりました。というわけで、問題分析をお送りしたいと思います。昨年はじめて行われた共通テストですが、記述の導入も見送られ、平均点も60%程度と蓋をあけてみればほとんどセンター試験じゃないか!というぐらい変化を感じない問題となりました。

そんな中、迎えた二年目の共通テストの分析です。

一気に共通テストらしくなった二年目

問題を解いた一言は「うわっ、共通テストだ!」という感じ。

昨年が結局おどされるほど、共通テストらしくなく、結局センター試験とほとんど変わらないよね…という感じだったので、私としてもさほど共通テストを意識せず、例年通りのセンター対策で十分じゃないかと思ったりもしておりました。そもそもセンターと共通テストで大きく解き方が変わるわけではないし、むしろセンターの解き方が基本となって共通テストに向かうしかないし、2つの文章みたいなものは練習したくてもなかなかしようがない部分があって、対策問題集以外に対策のしようがないから、センター過去問でいいんじゃないかと思っていたんですが、「そうはいきませんよ。変えますよ。去年はコロナで回数増やす関係でセンターぽくしただけですからね。」とでも言いたげなほど、「共通テスト」でした。

焦りました。もしかしたら、やっぱり去年はコロナの関係で臨時に一回増やして、その関係で過去の追試を再利用するって話になったからあんまり差がつかないように、センターぽいのを選んだか、慌ててセンターぽくしたりということがあったんでしょうか。

まあ、過去のことはともかく、そのしがらみがなくなった以上、今年は予定されていたことをとりあえずやってみる、ということでしょうか。

だとすると、この傾向は次年度以降も続きそうな気がしますね。特に複数の文章を合わせて、教室やノートとかでまとめていく、というような傾向は続くのではないでしょうか。

自分自身も、共通テスト一年目の傾向がなんとなく続くような気になっていましたので、これは反省ですね。

では、少し細かく分析していきましょう。

評論~2つの異なる文章とノート整理

評論の驚きは大きく二つ。一つは、二つの文章を持ってきたこと。そして、もう一つは漢字の問題の形式がなんと変わって意味問題を入れてきたこと、です。

さて、この二つの文章。意外と関わりのない感じの二つです。最初が宮沢賢治の「よだかの星」を使った文章で、生きることと食べることを考えます。自分をみじめだと思い、心が傷ついたよだかがそれでもなお虫を食べて生きることにぞっとする、というところが捉えどころです。

それに対して、二つ目は、食べるということの見方。二つの解釈があって、ひとつは「食べていない」ということ。物質の通過、生命の循環の通過点。二つ目は、食べて、死があって、はじめてそれが生につながるという循環としてとらえること。「死ぬのがわかっているのに生きる」という言葉で終わりますが、ここからはむしろ、最初の文章の逆になっていることがわかります。

まず漢字。二つにわかれて、意味問題が二問加わりました。後で述べますが、小説で意味問題が消えたことの代償でしょうか。問題としては熟語から意味を考える、漢文であるような出題になっています。

問2。最初の文章でできるオーソドックスな問題。傍線部の言い換え問題で「ここから」「次のように」「展開していく」という部分の言い換えですから、「ここ」と「次」でチェックしていきます。各選択肢の前半が「ここ」、後半が「次」ですね。

「ここ」は直前で「甲虫を食べる」「ぞっとする」ですから、1、4あたりでしょう。2、3、5の「鷹」が入ってくると後半に関連してしまいます。また、2は「食べることをぞっとする」という感じもありませんね。「次」は逆に「つらい」「飢えて死のう」「遠くの空の向こうに行こう」ですから、1、2、4、5という感じでしょうか。ただし、この後の本文では、「消えてしまおう」と作者がまとめていますから、そこに気づけば、1しかない。「新しい世界」「再生」では消えませんね。

問3、これも「どういうことか」ですから傍線部の言い換え問題です。傍線部の直前が「それは」ですから、そこも含めた指示語問題とも言えます。となると、「自分をみじめだと思い、心が傷ついたよだかがそれでも何かを食べることに気づきぞっとするという一点」です。これと選択肢を見比べるということになります。となると2一択でしょうか。「心が傷つく」の言い換え、主語ですね、これは、1、2、3ぐらいまでが許容かな。2が一番いいけど。「気づき」は、2、4ぐらい。3は依存ではずしたい。1は逆で完全に×。5も駄目ですね。最後は「ぞっとする」で、何ぞっとするかは「自分が食べること」ですから、2、4かな。1と5は自分だけど「ぞっとする」の言い換えにならないですね。というわけで、2。

問4、今度は二つ目の文章から。先ほども書いたように二つの見方は、

ひとつは「食べていない」ということ。物質の通過、生命の循環の通過点。二つ目は、食べて、死があって、はじめてそれが生につながるという循環としてとらえること。

です。というわけで2ですね。循環が共通するキーワードですから。

問5、表現の問題です。表現の問題は、

  1. 表現そのもの
  2. テーマ
  3. 関係

の3つで考えるとうまくいきます。みなさんが苦手なのはすぐ表現だけで考えようとして混乱してしまうことです。たとえばテーマを表す表現は、

  1. 無機的なものに感情移入
  2. 協同して
  3. 食べることの特殊な仕組み
  4. 生き物が他の生物の栄養になるのを軽妙に
  5. 消化器官の複雑な過程

というような感じです。

4の「生き物が他の生物の栄養になる過程」がテーマ的な表現ですね。これ、おかしくないですか?「消化」される過程であって、他の生物の栄養になる過程ではありません。というわけでテーマでぼんとはじきましょう。

また表現で見ても4の比喩ってどれ?って感じ。もちろん、「旅」「集合住宅」「ダイビング」などなくはないですが、多用っていうかどうかは微妙。擬人化はしたわけですが。このあたりもはじくポイントです。

問6、ノート問題です。奇をてらったように見えますが、さほど難しくはありません。焦らずに論理的に考えることが重要でしょう。

(ⅰ)まず、文章Ⅱの逆にならないといけませんね。1では対立がありません。2は自己と全体で対立になります。3なら、奪うと組み込む、4は、解放と組み込む、です。

文章自体から、3の「意図的」が気になります。無意識ですね。4は、文章を理解していれば、自分が死ぬことを生命の解放と呼ぶことに違和感があるし、よだかの星の内容からしても2が妥当です。

(ⅱ)自分の考えを深める部分、つまり誰かが考えるプロセスをたどるわけですから難しく思いますね。しかし、きちんと問題の指示にしたがえば、たいしたことはありません。問題は「〈1〉〈2〉をふまえて〈3〉を書いた」んですね。ということは

  1. どちらも食べることと生命の関係を論じている
  2. 食べることについての捉え方の違い 文章Ⅰ・食べることは生物を地球全体の生命活動に組み込むものである
  3. まとめ=ここを埋める

となります。

というわけで、実は、答えの根拠がひとつはあるわけです。

しかも、選択肢はすべて「しかし見方を変えれば」と書かれています。ということは前半と後半は同じですね。

で、どう見ても、

「よだか」は「循環」、「しかし見方を変えれば」「よだか」は「循環」

と作ってあります。で、生物を地球に組み込む、これは最初にまとめたように「循環」ですから、答えは3一択ぐらいの感じなんですね。

とはいえ、戸惑うんだろうな。いきなりこんなことやれっていわれてもね。焦るのも仕方ないですが、こうやって整理していくこと。その手がかりとしては、まずは問題の指示であるっていうこと、一方で内容理解、最初にまとめたように言いたいことがガツンとつかめていることが重要なんですね。

小説~意味問題が消えた…

う~ん、どうなんだろう…というような出題文ですね。黒井千次さんの小説は嫌いじゃないけど、なんか入試問題としてはとっつきにくいというか、感情移入しにくいというか、そういう入りにくさで苦戦してしまった人もいるんじゃないでしょうか。

さて、まず、問1。なんと意味問題が消えました。おそらく、鑑賞的な問題、特に俳句を無理矢理混ぜ込むという荒技で二問使った結果、普通の読み取り問題が出せなくなって、その分、知識的なものを評論の漢字のところに回した…というそんな感じでしょうか。

ここから読み取れることは、そのぐらいラストに鑑賞的、解釈的、読み取り的な問題を入れたいということであり、もうひとつ言えるのは、おそらく詩とか短歌とかそういうものをなんとかここに入れていきたいという意志でしょう。となると、もしかしたら、遅かれ早かれ、詩とその鑑賞文とか、詩を羅列して批評するとかそういう問題も出るかもしれませんね。ああ、恐ろしい。

さて、解説です。

まず、小説はセンター、そうですね、2000年ぐらいからちゃんと作品として読んでテーマをちゃんと理解しましょうね、そこをベースにしてくださいね、というメッセージは長らく続いています。

で、今回の文章だと、

  1. 前注で、案山子と雀みたいに例が出て、主人公が案山子に困っていることがわかります。
  2. ラストを読むと、覚悟を持ってそれが置かれたことがわかる。向こうには向こうの思いがあるってことですね。
  3. 問5のノート問題で、まさにその変化が問われる。

というあたりを読み取りたいですね。

「変化」ということは、最初が「なんとかしてくれ」で、そこが変わるから「なんとかしてくれ」と必ずしも思わない、それが「あやつにはあやつの…」です。

で、さきにやっちゃうと、実はノート問題、難しそうに見えて、全然です。馬鹿みたいに簡単。

というのは、問5の(ⅰ)。実は「おどし防ぐ」と「もっともらしい」の2択の組み合わせで4択なんです。つまり、前もどっちか、後もどっちか。

これは簡単で、最初はいやだったけど、最後はしょうがないかも、ですから、最初が「おどし防ぐ」で、後が「もっともらしい」。

となると、(ⅱ)の方は2なんかは絶対×ですね。それから5の前半なんかは前注からピンポイントでいい感じです。1は虚勢をはる、がだめでしょう。これちなみにcです。3は後半の克服して自信…というのが読み取りようがありません。また俳句がcですから、「虚勢」ですので×。となると、4か5ですけど、哀れみか滑稽かが違いでどちらかを選ぶわけです。また「もっともらしい」が使えないとノートの展開がもうひとつうまくいかないというのも理由としてもいいかもしれません。

というわけで、このあたりができちゃうと、いわゆる小説の「テーマ」が読めて混乱しなくなりますね。

では戻ってやりましょう。

問1。これ、理由問題です。「少年と思ったら無意識に彼の前に立っていた」という心理の説明。普通に考えれば、文句言いたいわけですよね。これが根本。ひとつは理由問題なので、直前の親の絡みも入っている2で、もうひとつはこの当たり前の感じです。本文から探すとかそういう以前に、「そうに決まってるよね」みたいなことで6。他は抗議する感じがありません。抗議する、つまり、どかしてっていいたいんだよってニュアンスが入るのは2と6です。

問2。まず、「身体の底を殴られたような痛み」という比喩にあうこと。そして、それは、「ジジイ」って言われたこと。何もそんな言い方しなくて、丁寧に拒絶すればいいじゃないかっていうこと。この二つの観点で見ます。

1、いい感じ。解消しがたい不快感と比喩もあいます。2、孤独が比喩にあいません。×。3、いらだちと痛みが合わない。苛立ちはあるんですけど、「苛立ち」って相手に向かうもので、「身体の底の痛み」とずれます。もちろん、経験とかもいらない。4、胸の中が身体の底かって考えるだけでも疑問。また、「絶望的になった」も違う。ジジイといわれたことがいやなんだから。というわけで、意外と簡単。

問3。最初のポイントにあげた「あやつはあやつで…」のところ。どういうことか、だから、傍線部との対応を見ます。

「かなりの覚悟でのぞんでるんだと認めてやりたい気分」が元です。

そのまま表現で選ぶと1、3、あたりでしょうか。4は全然対応しないので×ですね。2は、応援したいような新たな感情を「認める」と読み替えるのは無理でしょう。1は、「深夜にしのびこむ」覚悟になるので×。5は反省しすぎてるのではずせたんじゃないでしょうか。

問4。表現問題ですね。表現とテーマと関係です。

テーマ的な方で行きましょう。

  1. 未熟→我が子、で×。我が子に思うテーマじゃないです。
  2. 礼を尽くそう→餓鬼で「怒り」。〇ですね。
  3. 君=尊重、だけど実は外見や内心で餓鬼、で×。
  4. 我が身の老い、若さ、でテーマずれすぎ。
  5. 親→少年、それで外見。違います。餓鬼っていわれたことです。

というわけで、2。

(ⅱ)同じくテーマで。

  1. 工夫→余裕がなくなる=〇、だって少年怖いんだもん。
  2. プライドを捨てて卑屈=×
  3. 都合良く態度を変える私=×
  4. 人間→親しみ=慌てている=×。親しみ=オジサンに無理がありますね。表現的な部分が入ります。

というように、テーマだけなら、1、4という感じですが、4のオジサンで親しみが厳しいですね。

古文~2つの古文を出題

古文はやってくれました。

「増鏡」と「とはずがたり」という重めの、受験生が苦手な感じの時代を持ってきて、二つ、しかも長いということになります。

こうなると、いつも書いていることですが、読解的な工夫がより重要になります。ざっと読んで内容つかんで、選択肢をしぼるために単語と文法使うっていうことですね。

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さて、今回の文章の場合、

「院が異母妹である斎宮に恋慕する」「場面」と書かれています。

これで、実は内容把握は終わり。

院が、妹に恋をしたんです。危ない。

しかも文章Ⅰは文章Ⅱの6行目以降。

さらに討論を読むと、文章Ⅱには、作者の二条のコメントがあるということ。また「とはずがたり」をちらっとでも知っていれば、後深草院と後深草院に親しく仕える後深草院二条ですから、三角関係じゃんって感じですね。つらいよね、二条って感じ。

Ⅱの方からがわかりやすいと推測できますよね?だって、Ⅱの6行目以降がⅠだって書いてあるから。

二重尊敬とか絶対敬語「奏す」とかがわかると、

「入らせ給ふ」「仰せ」で、院がやってくる。

使いに行く。となると先は異母妹の斎宮。顔赤らめて、まんざらでもないのかな。敬語は「給ふ」ですね。

で、使いだから、「なんと申せばいいでしょう」と「申す」。自分だからね。

で、帰ったら、二重尊敬で「寝てるところへ連れてけ」って、おお、そうなるのかって感じ。

それがⅠだから、たぶん、「近づく」っていうのが、「寝てるところにはいった」って感じでしょうかね。

というぐらいが読めれば十分かな。あとは正解を単語と文法でとりましょう。

で、問題見るとわかるんですけど、問2問3が文章Ⅰのような気がするんですけど、Ⅱから今みたいなことがつかめるとすごい楽に絞れるんですね。なのでこれ、必須の作業だったかもしれない。

問1、例年通りの単語。

ア。「れ」「給はず」なので、「る」の解釈がポイント。二重尊敬は「せ給ふ」「させ給ふ」だから尊敬はなしね。「まどろむ」をとって、あとは可能の2が正解。それしかないもんね。あとあるとしたら、自発か受け身だよ。

イ。ねぶ=成長する。「たり」は存続か完了だから1はだめ。というわけで2。「ねぶ」、若紫に出てくるよね。

ウ。おほかた=普通だから、3。

問2。敬語がついていることと、さっきの解釈で、ここは院ですね。となると、つつましき思ひも薄くやありけむ、というのは、院が遠慮しなくなった、ぐらいですかね。やみなむは口惜し、で、終わっちゃうのはいやだな、ぐらいかな。行くんだからね。

というわけで、1とか2とか4は全然だめ。5は主語が違うので、3だけですね。

難しそうに見えるけど、最初の読解やっちゃえば簡単。

逆にやらないでここ読んで訳がわからなくなるパターンもあったのかなと想像します。

問3。せちに=痛切に。まめだちて=誠実に、ここは、真剣に、ぐらいがいいかな。「のたまふ」で主語は院。まあ、これは全部そうなってますからヒント問題ぐらい。

単語からすると、1、3、4ですね。「思ふ心の片端を聞こえむ」で、気持ちを少しでも伝えよう、ぐらいでしょうか。となると次は、こんな良い機会はもうないよね、ぐらいかな。となると、4。1と5は訳が対応しませんね。

問4。討論問題です。

(ⅰ)まずはテーマ的にとらえましょう。

  1. いてもたってもいられない=〇
  2. 次第に深まっていく=×
  3. 斎宮の気持ちをおもいやる=×
  4. 院の心躍る様子

ということで、1か4ですね。1は「みちびけ、みちびけ」でしょうかね。

4は?大口ばかり、とかですか?ここから心躍るとか生き生きとか無理です。というわけで、1。

(ⅱ)問題としては、ほぼ訳問題でした。だまされずに、「 」と訳を対応させればほぼ終わり。

  1. いつしか=早く、物思ふ=恋、で〇
  2. をかし=おもしろい、で×
  3. 寝たまふ=起こす、で意味不明
  4. 「せ給ふ」=二重尊敬なので、院=×

以上で1。

(ⅲ)これも意外とテーマ的に決まる感じ。

  1. 権威、高圧=×
  2. 絡み合った、というほど絡んでなくて、ただ、二条が使われてるだけ。
  3. 歌と訳が全く対応しない。訳詞間違いのレベルではない。
  4. 当事者全員を俯瞰=よくわからないけど、歴史だからそうかな、ぐらいでOK

というわけで4。

要するに、まず、ⅡからⅠという感じでざっと話をつかめたかどうか。で、それぞれの問題は単語とか文法とかは生かせたかどうかがポイントでした。

漢文~2年連続、文章と漢詩

漢文はなんと2年連続、漢詩と文章。いやあ、ずっと日本の中での漢文という観点が意識され強調されてきたとはいえ、それが鮮明になっている感じがします。結構おそろしい感じです。漢詩は必須ですね。今後で言えば、文学史的なものさえ危ないと思うので、しっかりやりたいところです。

まず、前注しっかり読みます。美しい庭園、というのがポイントでしょうかね。あとは問7がヒントになりますが、詩だとすると、最後が言いたいことになる確率高いんで、そのあたりもポイントです。

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問1。いつも通りの漢字問題。何パターンかあるんですが、そのひとつです。

ア、「また」と読んで、4ふたたび。

イ、「つまびらか」と読んで、2くわしく。

ウ、これは解釈ですね。形と色だから、4。

問2。こういう問題は、

  1. 構造。SVO
  2. 句法や漢字

の三点で解くんですが、私は、3からやることをおすすめします。ただ今回の場合は1からして4しかありません。詳しくは、

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問3。苟も=いやしくも=もし、で5だけ。4は「~としても」がありえません。

問4。押韻と詩型。馬鹿にしてんのかってぐらい。

押韻から「a」を入れたいので、1か3。5はコウでしょう。形は七言律詩。八行だからね。3。

問5。如何のパターンで「どうしよう」。いかんせん、です。5。

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問6。意図よくわからないんですけど、Ⅰの文章を読めば、扇からはじまって、また、台上にあらわれて、袖に落ちる、ですから、5。

問7。もともと自分の家ともいえないし、テーマが庭と蝶だと読めてしまえば、5で行けるかな。Ⅰの最後の行がちゃんとはまりますね。

というわけで、漢文は基本問題が多くて、落とすのはもったいない感じがしました。

今後の対策は…対策問題集と自分でノートを整理する練習

以上のように、共通テスト感満載の今年の問題でした。

これから共通テストを受ける人は、やはり共通テスト対策が必要です。

  • 複数文の問題はやりたい
  • 討論とか解釈とかはやりたい

となると、まずは共通テスト対策問題集は買いましょう。たくさん。

けちってる場合じゃない。河合、駿台、Z会。全部やりましょうね。

それから、

  • スピードが必要。古文、漢文は前注とか討論とか最後の問題とか読んで、ざっとつかみましょう。
  • 二つの文章のどっちからいくべきか考えましょう。
  • 一方で、答えを決めるのは、単語とか文法。惑わされずに、しっかりやる必要があるし、選択肢を選ぶのはささいなことで決まりますよ。

という感じ。

それはそれとして、高1高2の時には、果たして問題集やるのか、あるいはやったとして、東大とか早稲田とかの対策になるのかって話が出てきます。

こういう対策としては、自分でノートを作る、自分で考える、自分で読む練習が一番。先生が訳して、ノートに写して、覚える…みたいなことから脱却しないと、これは対応できないと思います。

そういう意味では、教員にとって、とってもありがたい変更です。ちゃんと授業に参加する生徒が点数がとれるようになるというね。

でも、大変でしょう。授業が一番と考えると、そうでもないんだけれど。

というわけで、分析速報でした。