国語の真似び(まねび) 受験と授業の国語の学習方法 

中学受験から大学受験までを対象として国語の学習方法を説明します。現代文、古文、漢文、そして小論文や作文、漢字まで楽しく学習しましょう!

共通テスト国語を解く手順。実際にどういう順番で解いていくのか?

共通テスト直前の対策講習をすすめながら、解説をすることと解くことの手順に若干乖離があるような気がしました。というわけで、今日は実際に解いている手順について書いてみたいと思います。

いよいよ共通テストが近づいてきました。

学校では、共通テストの対策講座とか直前模試の解説とか、さらにはそれでも足りない生徒と一緒に、センターの過去問題や対策問題集などを一緒に解く日々を送っています。

で、実際に解説をしていくと、どうしても正解を説明するための解説になりがちです。

というわけで、今日は、自分がどうやって解いているかを手順にして説明したいと思います。

 

「消去法」ではなく、「根拠=答えのイメージ」と「選択肢」の「照合」

自分が解くことと、解説をすすめることには多少のずれがあります。

解説する以上、正解を導くための手順というか、正解を導くための「フィルター」を、何枚も見せてあげる必要があるわけです。

しかし、自分が常識的に使っているフィルターを生徒が使っていないこともありますし、逆に「みんなこのフィルターを重ねていないんだよね」という部分が見えることもあります。そうなると、どうしても、そのフィルターを強調して説明することが多くなるわけです。

もちろん、私自身は、

「答えの根拠を決めて、選択肢を選ぶ」

というやり方をベースにしていて、いわゆる「消去法」的な解き方だけでやっているわけではありません。

消去法が全部いけないわけではありませんが、

「選択肢を見て、本文と照合する」

という作業でやっているわけではないんですね。

だから、ある程度、解き方と解説は一致してはいます。まったく違うというほどではない。

でも、教えるとなると、どうしても生徒がひっかかるところ、抜けている手順を強調して教えるようなことが多くなってしまいます。

生徒に気づきを与えるためにはいいんですが、実際の自分の解き方とは違ったりします。かといって、実際の自分の解き方だと、内容的な理解をベースにしてしまうので、古文であれば訳せている、現代文であれば話がつかめている前提で進んでしまい、生徒と乖離してしまう部分が出てしまうんですね。

というわけで、自分の解き方について、あまり説明する機会がなかったので、今日はそこを中心にまとめてみます。

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問題を解く順番と時間配分

まず、問題を解く順番ですが、これは自分なりでいいと思います。

ただ、これがよくネットなどで言及されているのは、迷いだすときりがないからです。つまり、たとえば小説とかですけど、本当に二つで迷ったとき、極論をいえば、永久に迷い続けられるわけです。

ここに手順があればいいんですが、手順もなく、ひたすら「どうしよう…」と迷い続けると、当然時間が足りなくなります。

ですから、基本は「迷うものほど最後」というのがいいところです。

となると、一般的には、

  1. 漢文
  2. 古文
  3. 評論
  4. 小説

であろうと思われます。しかし、中には「古文は時間をかければできるんだけど…」というような人もいますから、もし本当にそうなら、古文を最後にして、しかも一定時間を残すのが理想、ということもありえると思います。

そのへんは自分の「癖」を知ることです。

で、時間配分ですが、基本的には現代文のほうがかかると思います。とにかく文章量が多いですから。選択肢も含めて。

しかも慎重になると、より時間がかかる。

共通テストは80分で4題ですから、基本的には20分平均。

だから、現代文は20分以上かかるとみても仕方がないでしょう。

そのためには、古文や漢文を20分以内で終わらせる必要があります。マークチェックとかの時間を考えると、できれば15分ぐらいで解きたい。

逆に古文は20分ちょっとかかります…みたいなことになると、現代文は20分以内ということになりますから、かなりきつめです。

現代文がはやめられるならいいですが、現代文はやっぱり20分はかかるよね…って話になると、こればかりは古文のスピードをあげるしかありません。

単語と文法ですね。あくまでも訳中心。要は、聞いたら考えなくても意味わかる…みたいなところに行きたい。

で、読む練習をするしかありません。音読とかも大事。

というわけで、参考にして自分なりの解く順番を気をつけてください。

で、順番を変える人は、時間配分とともに、マークシートの使い方も気をつけてください。センター試験では、マークは、評論、小説、古文、漢文の連番でした。マークが評論の問1から始まり、最後までつながっていったんですね。

で、おそらく、試行調査あたりを見るかぎり、評論は1、小説は2、古文は3、漢文は4とマークのブロックが独立します。

 

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共通テスト国語のマークカード。大問ごとにマーク欄がわかれている。

間違えにくくなったともいえますし、逆に言えば、「解いた順番に、平気で1からマークする」というミスも起こりやすくなってきます。わかります?今までは、全部が連番だったので、一か所ミスると全部がずれるという恐怖のマークシートカードだったわけですが、順番変えて解いたりするときは、むしろ「何番からマークするんだっけ?」と一応解答番号を見たりしたはずなんですよ。

ところが、共通テストは1~4に分けられてますから、ミスってもそのブロックで済むようになったんで、これはいいんですけど、たとえば漢文を最初に解いたら、当然4ブロックにマークするわけですが、それを思わず1ブロックにマークしたら、何の違和感もなく過ぎてしまうってことです。

でも、毎年のように数学の選択問題を、「マークする欄間違えました…」なんて生徒がいたことを思うと、たぶん数名出てもおかしくないな…なんて思ってます。

まあ、大丈夫だと思うけど。

それぞれのブロックで、マークが何番までかをチェックして印をつけておくといいでしょう。

 

評論~冒頭・ラストと問六でテーマとキーワードをつかんだら、段落構成の問題にしたがって、読み進める。段落分けはしっかりと意識して印をつける。

では、評論です。

まず、文章を読む前にチェックすることとしては二つ。

  1. テーマとか、だいたいどんな話なのかつかみたい。
  2. 段落構成の問題があるか知りたい。

まずはこの二つですね。

1は、当たり前の話で、今日の先生はどんな先生で、どんな授業するのかわからないとどう聞いていいかわからない。「国語って科目はない」ってよく言うんですけど、書いている先生は国語じゃないんで、たいてい。

まずは授業が環境なのか、建築なのか、芸術なのか、メディアなのか、そういう概略つかめなければ、聞きようがありません。

というわけで、以下をチェックします。

  • 冒頭
  • 最後のまとめ段落
  • 問6
  • 文章のタイトル

こんなところでしょう。要するに、この文章がだいたいどんな話をしようとしているのか、つかもうとします。

2つ目は、段落構成の問題があるかどうか。

これは、先にチェックします。意味合いが二つあって、

一つは「ヒントになる」ということ。

センター試験を含めて、選択肢で示されている段落分けが間違っているケースは経験上なくて、つまり、切れ目はあっていると。

なので、その段落分けを目安にしていくとよい。

で、そのうえで、選択肢にテーマ的な語が入っているならそれもヒントにできます。

二つ目は「時間の節約」。

本文を読んで、問いがめぐってきたときに、もう一度これをやると、本文をもう一回読むことになります。したがって、この選択肢をガイドにして本文を読みすすめ、ひとつずつ選択肢をつぶしていくといい。

なので、その意味でも、この作業、本文読む前にやってください。

さて、そうなると、あとは本文をががんと読んでいきます。

段落分けはとても重要なので、必ず意識して、ここだなと思うところにざっくりと線を入れていきます。逆接の語が段落頭に来たり、「こうした〇〇」というような指示語つきの語が段落頭に来たり、あるいは「まず」とか「次に」とか段落構成を示す語とかが来たり…そういうところは意識しながら読み進めます。

一方で、テーマを表す語とか、それについての説明の語もチェックします。

よく対立を表す語をチェックしたりしますが、当たり前ですけど、主語、チェックしてますよね?今、何の話をしているかわかってますよね?「何が」「どうだ」っていうの、意識してますよね?

意外と述語部分だけチェックして、そもそも主語がわかっていないとかだと、まさに間違い探しだけで、話がわからなくなっていきます。

「X=A」

という公式をしっかり理解してね。

 

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問題を解く順番~基本的には傍線部の出て来る順番

さて、現代文で大きな問題となるのは、

「傍線部がでてきたら、問題を解く」のか?

それとも「全部読んでから問題を解く」のか?

という問題です。

私は、後者です。これは、私大とか東大とかを考えると、全体を踏まえて問題を解く必要が生じるからです。私大とか国立とかと解き方を変えたくない、というのが一番の理由。

でも、実際の共通テストは、というか今までのセンターですけど、ほぼほぼ段落要約でできあがっています。だから、傍線部が出てきてすぐ解くというのはやりすぎですが、少なくとも「傍線部を含む意味段落を読んだら解く」ということは可能だし、むしろ、その方が忘れなくていい、読み直す時間がかからなくて早い、ということはありえると思います。

この辺は好みですね。

さて、それでは、どんな順番で選択肢を切っていくのか?

ここまで「段落要約」を意識していますから、まずは選択肢を見ていくときに、その段落要約をイメージして、選択肢をざっくりと切っていきます。

  • 段落要約と同じキーワードを使いながら、使い方が間違っていたり、逆になっていたりするもの。
  • ほめてる・評価・いいもの、とけなしてる・不評価・悪いもの、とざっくりわけたときに、逆になっているもの。
  • 明らかにテーマからずれていて関係のないもの。

このあたりをざっくりと×にします。

残った選択肢を、「どういうことか」という問題であれば、傍線部や含む一文との対応を見、理由問題であれば根拠を見つけて、選択肢との対応を見ていく…という感じです。

それでも、今ひとつ決め切れない場合は、「選択肢だけを見て、日本語として続けて理解」します。要するに間違い探しでなく、「その選択肢が何を言っているか」ですね。

こんな感じで解いていきます。

漢字の問題

正直言って、どこでやるかは気分です。本文読みながら順番にやることもあるし、本文読み終わって一気にやることもあるし…。

いずれにせよ、この手の問題は「語彙」の問題なので、「本文でどういう意味か」が重要です。なので、苦手意識が強い人ほど、本文を読みながら解く方がいいと思います。

内容把握の問題

内容把握の問題は、

  • 1から順に、前から最後に向けて順番に説明する。
  • 全部の選択肢が最初から最後まで、本文全体を説明する。

という大きく分けて2パターンです。

私の場合は、本文をとにかく読んでしまうので、どっちにしろ、最後にやるパターンが多いですが、これらもちょっと注意が必要。

まず、選択肢の1から順番に本文の流れに沿っている場合は、本文読みながらひとつずつチェックしても大丈夫です。むしろ、読むのがおそい人は、後で読み直す時間をあらためてとるよりは、読みながら選択肢を順番にチェックして、全部読み終わったら、選択肢が全部チェックされている…という方がはやい気がします。

私はあまりやってませんけど。本文を理解する流れと照合する流れがあまりフィットしないし、時間は十分あまるからです。でも、時間が足りない人は逆にしてもいいかもしれません。

で、全部の選択肢に、流れが書かれている方ですね。

これ、まじめにやりだすと結構訳がわからなくなります。何度か書いていると思うんですけど、このタイプはまず、「選択肢のラスト」と「本文のまとめ」を照合するのがはやいです。なので、このタイプの問題は、全部読んでから解くことをおすすめします。

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小説~ラストと問六でテーマとオチを理解したら、まず最後まで「小説」を読む

小説はとにかく大事なのは、「小説として楽しむ」ことです。メッセージを受け取る、というか、何を描こうとしているか考えるというか、そういう「小説を読む」ということが大事です。

ですから、まず、本文を全部読むということがめちゃくちゃ大事。

「傍線部来たら解く」というのは基本的におすすめしません。その表現に込められた心情の読み取りぐらいならいいんですけど、全体的な解釈とか、「最終的にこういう物語だからここではこうだよね」みたいな読解も要求されるので、とにかく最後まで続けて読みたい。

一方で、全体的なことがわかってからはじめて、最初の部分の意味が分かる。要は伏線を回収するみたいなことが起こるし、そこをこそ、問題にしてくるわけです。

となると、まじめにやると、「2回読む」「読み直す」みたいな作業です。

これ、時間的に厳しいですから、やはり、本文読む前になんとなく展開を知っておきたい。

となると、

  • 問6のような選択肢でテーマをつかみたい。
  • ラストシーンを先に読んで何が起こるのかどうなるのか知っておきたい。
  • 選択肢を後ろから戻って、大きな事件として何が起こるかおさえたい。
  • 教室の討論はおさえておきたい。

みたいなことをやって、本文を読む。心情だけでなく、作者は「どんなメッセージを伝えようとしているか」を意識するといいですね。

問題を解く順番~まずは意味問題を片づける。そのあとは順番。

というわけで、小説の解く順番です。

まず、意味の問題を片づけましょう。

意味の問題は、「辞書的な意味」なので「本文に入れない」から始めるわけです。もちろん、最終的には本文に入れてほしいわけだし、まれに比喩問題のように、本文でどういう意味かこそが大事ってこともあるんですけど、とにかくベースは本文から離れるので、読み終わってリセットして、機械的に解く方がいいと思います。

それ以外の問題は基本的に、全部読んでからが大事。

頭の中に、

「最初こうだったのが、こういうことを通して、こうなっていく」

みたいなものをイメージして解いていきます。

つまり、テーマ的な理解ですね。

私のイメージでは、まず、このテーマ的な理解からはずれる選択肢をざっくり切り、あっているイメージのものを選びます。だいたいこれで二択ぐらいまでいくことが多いですね。

で、ここからは細かい照合。

  1. 傍線部自体の表現
  2. 前後の根拠となる表現
  3. 選択肢全体を読んで意味が通じるか、選択肢だけを本文から切り離したときに読み取れることが正解といえるか

というようなチェックが多いです。

ポイントは、

「選択肢の根拠を本文から探す」ではなく、

「根拠となる部分を探して、選択肢にあるかどうかチェックする」というところ。

小説がより、テーマ的理解を重視していると思うので、「あるかないか」チェックは意外とミスにつながると思います。

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古文~教室討論や問六を目を通して、ざっと選択肢を戻る。本文を読みながら傍線部が来たら問題に目を通す。

共通テストの古文はとにかく長い。下手すると私大文系の問題より文字数がめちゃくちゃ多くなると思います。

逆に言うと、ヒントがあることが多いです。徹底的に練習すべき。

チェックするものは以下の通り。

  • 前注。適当に読んではだめ。最低限、どんな話か(恋愛か、別れか、評論かなど)つかみ、おおよその展開、つまり、ハッピーエンドかバッドエンドかのパターンをおさえておく。
  • 問6から戻りつつ、基本的に大きな事件をおさえていく。「会う」とか「歌のやりとり」をするぐらいでも大きな事件。
  • その過程で、登場人物の概要をおさえる。誰が出て来るのか、おおよそどういう関係なのか。
  • 教室の討論は大きなヒント。古文、漢文であったらラッキーと思う。

というわけで、苦手な人は絶対にいきなり読んだらだめ。まず、こういうところで、なんとなく話のイメージをつかんでください。

こうして本文を読み始めます。

次ですが、現代文だとこのまま読み終わって、「さあ問題…」という感じですが、古文の場合は、必ずここで「傍線部が来たら問題をチェック」という作業を入れます。

それは、問題の中でヒントをあげる、注を与えるという作業をしているからです。

  • 問題文に、主語とか客語を示す。
  • 選択肢のある部分をそろえることで、訳を与える。
  • 選択肢を何パターンかにすることで、可能性を二択とか三択とかにする。

つまり、本文だけでは難しいから、ヒントが与えられているんです。

だから、傍線部が来たら問題をチェックして、ヒントを受け取らないといけない。必ずこれはやってほしいことですね。

この段階で、問題を解くかどうかは人によると思います。ある程度、ヒントをもらっている流れの中で出来そうだったら、解いた方がいいでしょうし、話の全体的な流れとかオチとかがつかめていない時には、手出しをしないほうがいいときもります。

このあたりは結局、自分がどの程度ヒントをつかんで、話をつかんでいるか、本文を理解できている程度によるので、なんともいえません。

読めていなくても、その問題を単語的、文法的につめて正解を選ぶことができるなら、その確実な問題を作ることで、本文が劇的にわかることもありますし。

問題を解く順番~基本的には問の順番通り。文法問題は、本文を読みながら片づけていく。

というわけで、問題を解く順番は基本的に、問いの順番通りでいいと思います。

問一の意味問題を、まとめて一気にやるか、傍線部、波線部が出てきた順番で解くかということぐらいが揺れるところで、基本的にはどっちでもやりやすいようにすればいいと思います。

で、傍線部が出てきたらそこで解くか、全部読んでから解くかも好みですね。

私は話を切られるのが嫌いなので、全部読んでから解くという方針ですが、どうしても問題からヒントをもらうときに、特に訳の問題の時なんかは、結局本文読むのと正解えらぶのは同じ作業なんで、その場でやってしまうことも結構あります。

その場でやってしまうときのタイプで多いのは、

  • 純粋な訳出問題と思ったもの
  • 理由や前のセリフの訳出問題と思ったもの

だと思います。

古文の問題は、訳出か、本文のどこかの訳出です。

歌の問題でさえ、歌の直前と歌自体と選択肢との照合、訳出問題としてとらえていいと思います。

なので、根拠が本文のここだってわかってしまっているなら、その場で解くし、「意訳とか解釈とかが必要だな」とか「考えないとだめそうだな」と思うときはとばして読み進めていることが多いと思います。

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 古文の問題は基本的に訳出ですから、次の手順を徹底するだけ。

  • 根拠となる部分を見つける。
  • その中で、自信のある単語や文法の訳を見つけて照合する。
  • その時に、助詞や係所などもチェックしておかしいものをはずす。
  • 絶対に訳としておかしいもの、そうは訳さないと自信のあるものをはずす。
  • 答えが選べなくなった時は、残った選択肢の「違い」をチェックし、より文法的、単語的に説明のつくものを選ぶ。

もちろん、話として妥当性がある、というのも大事な確認なんですが、それ以前にまず、単語や文法として確認していく姿勢が大事です。

 

漢文~教室討論や問六からテーマや話の全体像をつかむ。古文同様、傍線部が来たら問題に目を通す。

漢文も基本的に古文と同じです。

したがって、まずは教室討論とか問6とかから、全体の話の流れやテーマをつかみます。漢文は古文に比べると評論というか教訓というか、そういうお説教的な話が多くなります。

なので、何についての話か、それについてだいたいどんな感じで論じているかをつかむことがより有効になります。

また、最後の一文にメッセージというか、まとめというか、言いたいことというかがくる確率も高い。

また、古文に比べると文章が短いので、確実に根拠をみつけることが可能です。あとで見るとくだらないくらい、その部分が見つけられます。

なので、まずはテーマが何かわかるようにするといいですね。

問題を解く順番~基本的には問の順番通り。書き下し文にせずに動詞に〇をつけて、主語と目的語を意識する。

問題を解く順番は、全部読んでからでも、傍線部がでてきてそこでやってもあまり問題はないと思います。

ただ、漢文の問題は、訳に関係ないように見えてしまうことが多く、そうなると、問題に関われば関わるほど、本文の訳が混乱するという現象が起きます。

なので、そういう傾向のある人は、全部読んでから問題を解いた方がいいと思います。

書き下し文の問題でさえ、「結局、訳を考えて訳を選ぶんだよね」ということが理解できて実行できるなら、問題を解いた方が、より訳を意識できておすすめです。

漢文の場合、まず訳で選ぶことが重要。答えを決めていく順番は以下の通りがおすすめです。

  1. 訳がついている場合、より訳が自然で、本文に合うものを選ぶ。これを基準に書き下し文を選び、構文を決める。よほどおかしいことがない限り、これで決めていく。
  2. 訳がない場合、書き下し文から現代語訳を考える。その上で句法や漢字の読みとして不適当なものをはずす。それが自然ならそれに合う構文を選ぶ。
  3. 一応、構文をチェックする。そう読めないものははずす。

こんな感じです。要は、常に訳を考えることが大事です。

本文を読むときは、基本的に構文ベースで考えます。書き下し文にはしない方が無難で、しかも早いと思います。

  1. 動詞に○をつけて、上を主語、下を目的語という意識で。目的語の部分に返り点がついている時は、その中に文があるので、「~する、以下を」とした上で、「それは~を~する」というようなイメージでチェックする。
  2. 動詞でないところに返り点があるときは、前置詞のイメージで、(  )に入れておく。
  3. 漢字がわからない時は読みを信じる。
  4. 読みがわからない時は漢字を信じる。つまり、その漢字を使っている熟語を探して、どの熟語なら意味が通るか考える。

こんな風にしながら意味をとっていきます。

問題の解き方としては、

  1. 句法
  2. 漢字
  3. 構文

の3つの中で、自信のあるものから選んでいく、はずしていく…という作業でなんとかなります。二つ残ったなら、何が違うかを考えます。

句法とか漢字とかで「絶対ない」とわかれば切っていいわけですが、残している時点で、「そういう可能性もある…」とか「両方、読みはある」とかのはず。

だからこそ、戻りますが、本文で自然になる「意味」「訳」を優先するのがコツなんですね。

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ざっくりとこんな風にやります。

あとはひたすら、句法と漢字。このあたりはだいぶこのブログでおさえているので、直前でもつめこんでくださいね。