国語の真似び(まねび) 受験と授業の国語の学習方法 

中学受験から大学受験までを対象として国語の学習方法を説明します。現代文、古文、漢文、そして小論文や作文、漢字まで楽しく学習しましょう!

古文助動詞はまず「接続」を覚えて1/3クリア! 使える助動詞の理解2 古典文法

今日は助動詞の接続の分類を説明します。比較的みなさんも覚えているかもしれませんが、イメージ化のテクニックを使ってまずはここから説明します。助動詞ごとに覚えるのではないんですね。

というわけで、古典文法シリーズは品詞分解をベースに説明してまいりました。manebikokugo.hatenadiary.com

わからない時に品詞分解をしてわかろうとする。

そのためには、

  1. 現代語で動詞を探して活用させる=動詞の活用の理解
  2. 活用形から、助動詞の接続であたりをつける=助動詞の接続の理解
  3. あたりがついたら、意味の理解で訳をつくる=助動詞の意味の理解

ということなわけで、いよいよ、この2番目まで来たわけです。

そもそも、使う形で助動詞を覚えてしまいましょうね、というのが前回の話でした。

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要するに、

  1. 使う形でそもそも覚えてないといけない
  2. 箱に入れて整理した方が忘れにくい

ということだったわけです。

というわけで、まずは、助動詞の接続を覚えましょう。

 

「未然・連用・終止・連体・已然」5つの箱は言えますか?

もう動詞の活用、形容詞の活用とやってきましたから、大丈夫だと思いますが、接続の見出しとなる「箱」は大丈夫ですよね?

未然形接続

連用形接続

終止形接続

連体形接続

已然形接続

の5つの箱を用意してください。

これは、助動詞というものは、上にくる言葉をある一定の形に変える、ということを気付いて、分類したものです。

たとえば、現代語で打消しの「~ない」という言葉を考えてみたときに、

咲く→咲かない

読む→読まない

食べる→食べない

などのある決まった形にしかなりませんよね?

「咲く」は、「咲きない」とか「咲くない」にはならないし、「食べる」は「食ばない」とか「食びない」とか「食ぶない」にはなりませんよね。

なんで?と言われると、普通の人は説明できません。「そう言うし」みたいなことになってしまうわけですが、それを法則のように説明するのが、この接続であり、活用であるわけです。

それは助動詞ごとに違っていて、

「ます」だったら、

咲く→咲きます

読む→読みます

食べる→食べます

みたいに、助動詞ごとに何かしらのルールがあるわけです。

というわけで、その助動詞の上が何形になっているか、というのが接続。

未然形接続、であれば、その助動詞の上は必ず未然形になる、ということです。動詞の活用なんて、どうでもいいといえばどうでもいいのですが、この接続から分類するためには、動詞の活用がわからないといけない、ということでもあるのです。

では、覚えているか唱えてくださいね。大丈夫だと思いますけど。

未然形

連用形

終止形

連体形

已然形

ですよ。

というわけで、ここまで記憶の仕組みにもとづいて、

接続・意味・活用という3つの箱を作り、

接続の箱の中に、5つの箱を入れたわけです。

接続をイメージ化をしてみましょう。

では記憶のためにはイメージ化です。それについてはこちらをどうぞ。

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すごく簡単にいうと、語呂合わせって覚えられるよね、という話です。というわけで、私の話をイメージして、語呂をとなえてください。

 

未然形:むずむずするじんましんでまあおしりかゆい。 

なんだか、おしりがむずむずしてかゆい。部屋の中で、確認してみたら、おしりにじんましんができています。困ったなあ…

唱える:むずむずするじんましんでまあおしりかゆい。

5回ぐらいつぶやいてくださいね。ストーリーを映像化しながら。

これが未然形接続。

次のものが書けるか確認しましょう。

む・ず・むず・す・る・じ・まし・(で)・まほし・(り)

です。

す=す・さす・しむ

る=る・らる

ですね。

連用形:きつねけむたし、けりたり

 そうしていると「コンコン」とノックの音がします。誰かと思ったら、きつねでした。(ノックではなく、鳴いていたんですね。というのは授業で受けたことはありません。あー、という感じです…)きつねは言います。「大変だね。じんましんができてるよ。」わかってるよ、とあなたはいいます。「じんましんはかゆいよ。」そうだよ、当たり前だよと言います。「これはじんましんだよ、じんましんはかゆいよ」ときつねはしつこい。うるさい、と思ったあなたは、きつねを蹴り上げます。

唱える:きつね、煙たし、けりたり

5回ぐらいつぶやいてくださいね。

では、次のものが書けるか確認しましょう。

き・つ・ぬ・けむ・たし・けり・たり

「ね」ですが「ぬ」です。おまけしてください。

 

終止形:らむちゃんまじめになるべし 

きつねが泣きながら去っていくのを窓から眺めます。すまなかったなあ、なんて思いながら。そうすると、道の向こうから、うる星やつらのラムちゃんが歩いてきます。

でも、このラムちゃんはふまじめで、全然虎のビキニとか着てなくて、たばこかなんか吸ってるんです。君は思います。もう少しまじめにならなくちゃ‥

唱える:ラムちゃんまじめになるべし 

 5回ぐらいとなえましょうね。

では、次のものが書けるか確認しましょう。

らむ・(ちゃんはなし)・まじ・めり・なり・べし

です。

連体形接続:なり・たり・ごとし=ブタゴリラたるのごときなり。

 というわけで、これは唱えた方が早いかも‥

 一応、ラムちゃんが去ったあと、キテレツ大百科のコロ助が出てくるストーリーはあることはあるのですが、生徒が使った形跡はなく‥イメージの方が面倒みたいですね。 

キテレツ大百科のコロ助が、ブタゴリラに向かって、「たるのごときなり」と悪態をつく

という話ですが、まあいいです。

 

已然形接続:りかちゃん、サミシイ。

 最後はこれを唱えておしまい。

「り」はサ変の未然形と四段の已然形につくので、サ未四已で、さみしい、ですね。

ちなみに下二段活用だったら、何形につきますか?

正解は‥

つかないですね。だって、サ変の未然と四段の已然ですからね。

これでイメージ化は終わりです。

これが言えれば、助動詞の1/3が終わりなんですよ。

「接続ぐらいもともと言えるし」という人もいるでしょう。でも、それが助動詞の1/3だと思えば、うれしくなりませんか?

 

終止形接続の確認

最後に、終止形接続の確認です。終止形接続は正確に言うと、

終止形(ただし、ラ変型については連体形接続)

と書いてあります。

これはどういうことかというと、

ラ変が変態だということですね。

ラ変は動詞のくせして、終止形が「り」とiで終わるんですね。終止形接続の助動詞は、uにつきたいんです。

たとえば、「べし」を考えてみたときに、「あり」という終止形についたら、

ありべし

‥変ですよね。

uにつきたい。

あるべし

すっきりします。

というわけで、ラ変の動詞、あるいはラ変に似ている「り」で終わる助動詞たちは、「ある」というような「u」「る」につきたくてしょうがない。それが連体形ということですね。

ちょっと注意してください。

 

「る・らる・す・さす」の接続は覚えなくていい

で、最後に

「る」と「らる」、「す」と「さす」の接続の違いです。

「る」「す」が 四段・ナ変・ラ変の未然形

「らる」「さす」が それ以外の未然形

につきます。

でも、これ、覚えてなくて大丈夫。

なぜなら、これらの助動詞は現代語の感覚にとても近く、私は「現代語グループ」と名付けています。意味も、活用も、まさに現代語の感覚でクリアできる助動詞です。

たとえば、動詞を現代語でイメージします。それを受け身と使役にしてみます

読む→読まれる・読ませる

食べる→食べられる・食べさせる

遊ぶ→遊ばれる・遊ばせる

投げる→投げられる・投げさせる

こんな感じです。

そしたら、これをひとつの動詞だと思います。「~る」で終わ動詞は「る」をとって「u」に変えますよね。忘れた人は下でもう一度確認お願いします。

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要は、下ニ段動詞ってことです。

でも、動詞の活用がわかるなら、切れ目はそれぞれ、

読ま・る、読ま・す

食べ・らる、食べ・さす

遊ば・る、遊ば・す

投げ・らる、投げ・さす

ですよね?というわけで、覚えてなくても何がつくかはわかります。

ちなみに、

四段・ラ変・ナ変は未然形がaなんです。

それ以外は、

下二段 e

上二段 i

上一段 i

下一段 e

サ変 せ=e

カ変 こ=o

とa以外です。

この人たちはどうしてもaにつきたい。だから、aでないときには自分でaをもってきてしまうんですね。それで「らる」「さす」。

そんな感じです。

というわけでここまでは普通と言えば普通。次回は同じことを、意味でやっていきます。ここからは、オリジナルですよ。

 

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